今日はいろいろなことがあり過ぎて、早めにベッドに入った。
けど……。
ベッドに入った途端に眠れなくなった。
いや、正確には眠いけど眠れない状態だ。
「アリス?」
寝返りして横に向いたと同時に桃谷さんが寝室に入って来た。
ドクン、ドクンーー。
桃谷さんの近付いてくる足音に合わせて、私の胸も鳴る。
「アリス、寝てるの?」
“ギシッ”とベッドが軋む音がして、シャンプーの香りが鼻を掠めた。
ギュッと目を瞑る。
桃谷さんが布団の中に入って来た。
「おやすみ」
桃谷さんはそう言った。
「はぁ……」
安堵から深く息を吐いた。
「やっぱり起きてた!」
桃谷さんはそう言って、後ろからギュッと抱きしめてきた。
そして、私の体を反転させて桃谷さんと向かい合わせになる。
ち、近い……。
「騙したんですか?」
「うん」
桃谷さんは悪そびれることなくそう返事をするとニッコリ微笑んだ。


