「あの、どうして俺の番号を?」
『あぁ、えっとね、真琴(マコト)から聞いたの』
「真琴から?」
『えぇ』
真琴は叔母の息子。
俺より3つ下で昔から仲が良かった。
でも俺が家を出てから会ってなくて、2年前、俺が店をオープンさせた時に店に来てくれた。
情報誌を見たとか言って。
少し話をして、お互いの携帯番号を交換したんだった。
「で、何か用ですか?」
『うん……。悠くん、落ち着いて聞いてね』
「はい」
『お父さんがね、亡くなったの……』
えっ?
あいつが死んだ?
『悠くん?お通夜とお葬式の場所は……』
叔母は会場の場所を言った。
メモを取る気にもなれない。
「俺は行きませんよ」
『悠くん……』
叔母の悲しそうな声。
「行きませんから」
俺はそう言って電話を切った。


