「他は?」
「他は……」
「うん」
「中の果物をイチゴだけじゃなくて、サクランボを使ったりしたらどうですか?」
「サクランボね……なるほど……」
レシピノートにサラサラとペンを走らせる。
「このケーキ、名前は何がいい?」
「えっ?名前ですか?」
「うん」
「うーん……単純なんですが、桜とか……」
「桜かぁ!それいいね!アリス、ありがとう!」
「いえ……」
「アリスが教えてくれたように作り直して、また試食してもらおうかな?」
そう言ってアリスを見た。
アリスは少し目を伏せて恥ずかしそうに紅茶を飲んでる。
その時、テーブルに置いてあった俺のスマホの着信音が鳴った。


