「昨日ね、悠くんに泊まらせてって言ったら断られたんだよね。未成年は泊まらせられないって言ってたけど、本当はアリスちゃんがいるからだったんだろうね。今日、悠くんの家にいるアリスちゃんを見て、悠くんの言ってた子猫ちゃんがアリスちゃんだってわかった」
千夏さんはそう言って微笑むと、カフェオレを一口飲んだ。
でもその笑顔は心から笑ってるものではないとわかる。
「もったいないよね」
「えっ?」
「ステップアップのチャンスなのにさ。アリスちゃんがその可能性を潰してるようなもんだもん」
私が?
桃谷さんの可能性を潰してる?
「悠くんを解放してあげたら?彼氏でもない男に縋り付いてるなんてみっともないよ?」
千夏さんはそう言ってクスクス笑う。
私が桃谷さんの可能性を潰してる……。
その言葉が頭をグルグルと回っていた。


