しばらくして、またインターホンが鳴った。
桃谷さんはインターホンで対応する事なく、そのままリビングを出て行く。
「悠くん!」
リビングにいても聞こえてくる千夏さんの声。
「千夏?何しに来たの?」
「悠くんに会いたくなっちゃったの!」
「外、行こうか?」
「えー!悠くんちに上がらせてよ〜!」
「用意してくるから待ってて?」
「あれ?誰か来てるの?もしかして悠くんの彼女?」
「えっ?いや……」
「悠くん彼女、見たい!」
「ちょ、千夏!」
バタバタと足音が聞こえ、リビングのドアが開いた。
「…………あ、アリスちゃん」
千夏さんは私を見て唖然とした顔をしている。
後から桃谷さんもリビングに入って来た。
「悠くんの彼女って、アリスちゃん?」
「えっ?いや……えっと……」
私は何て言っていいのかわからず、千夏さんと目を合わせる事も出来ない。
「ねぇ、アリスちゃん?」
千夏さんに呼ばれ、目を向ける。
さっきの唖然とした顔じゃなく笑顔で私を見てる千夏さん。
その笑顔に、なぜか恐怖を感じた。


