車から降りてコンビニに入ろうとした時、コンビニの隅っこに置いてある灰皿の横に1人の女がしゃがんでいるのが見えた。
一瞬、目が合う。
吸い込まれそうなくらい大きな瞳が印象的で、漆黒の長い髪は雪で濡れている。
でも女はすぐに目を逸らして、顔を下げた。
なんだ?変な女。
俺はコンビニに入った。
この時間は弁当があまり残ってない。
適当に弁当を選んでカゴに入れる。
それから缶ビールや缶チューハイと、適当にお菓子も。
それをレジに持って行き、ついでにタバコを買う。
弁当は帰ってから温めるため、コンビニでは温めてもらわない。
レジでお金を払い、商品を受け取ってコンビニを出た。
コンビニを出た時に、まだあの女がいて目が合った。
けど、彼女はまたすぐに目を逸らす。
俺は車の助手席に買ったものと財布を置いて、袋からタバコを出すとそれをコートのポケットに入れた。


