私の声に気付いた桃谷さんが、こちらを見た。 目を見開き私を見る桃谷さん。 「アリス?」 名前を呼ばれたけど返事が出来なかった。 その場から離れたい。 逃げたい。 でも逃げられない。 まるで地面に足がくっ付いてるかのように足が動かない。 桃谷さんは女の子の手を払い除け、私に近付いてきた。 女の子も後からついて来る。 「アリス……」 「あ、あの……えっと……」 何を言っていいのか、何を聞いていいのかわからない。