年の瀬も押し迫った12月29日。
アリスの熱もすっかり下がり、俺は仕事に来たわけだけど。
もう少しお世話したかったなぁと思うのが本音で……。
「おはようございます!って、オーナー!もう来たんですか?このまま仕事始めまで休むのかと思ってました」
キッチンに入って来た香取くんが俺を見てそんな事を言ってきた。
うん。
俺もそのつもりだったんだけどね。
「香取くん、若いって凄いね」
「はい?」
「高熱出しても2日で熱下がって元気になるんだよ。若い子の回復力は凄いよね」
「そ、そうですね」
香取くんが苦笑いする。
「俺なんてさ、熱出したら4、5日は寝込むよ?」
「そうなんっすねぇ……」
香取くんが再び苦笑いする。
そんなこと知ったこっちゃねぇよって感じかな。
「おはようございます!……って、オーナー!アリスちゃん良くなったんですか?」
次に来た高森くん。
「うん。すっかりね」
「それは良かったですね」
高森くんはそう言ってアハハと乾いた笑いをした。
それから真奈ちゃんにも恵理子ちゃんにも同じ事を言われたけどね。


