「あの……」 ケーキの入った紙袋を見たあと、俺を見てそう言った女性。 「あとはお店からのプレゼントです」 「でも……」 俺の言葉に申し訳なさそうな顔をする女性。 「いいんですよ。遠慮なさらずに」 「本当にいいんですか?」 「はい」 「ありがとうございます」 女性はそう言って何度も頭を下げた。 そして、520円ちょうどを支払って女の子と手を繋ぐとお店を出た。 「またのお越しをお待ちしています。ありがとうございました」 外まで一緒に出た俺はそう言って頭を下げた。