「これと、ショーケースに残ってるケーキを何個か箱に入れてあげて?」
「はい!」
恵理子ちゃんはそう笑顔で返事をすると、イチゴのケーキが乗ったトレイを持った。
「それからロウソクは5本ね。あと、お代はこのケーキのだけでいいから」
「わかりました!」
恵理子ちゃんはトレイを持って、ホールに戻って行った。
俺もそれに続いてホールに戻る。
恵理子ちゃんがショーケースの中にあるケーキをトレイに乗せていく。
チョコプレートが乗ったケーキの他に7つのケーキ、合計8つのケーキがトレイに乗っていた。
それをホールケーキのようにして箱に詰めていた。
そして箱にリボンをかけて紙袋に入れて、女性に渡した。
イチゴのケーキのお代520円を告げると女性は驚いた顔をする。
多分、イチゴのケーキだけにしては箱が大きいから他にもケーキが入ってると思ったんだろう。


