夕方。
クリスマスの時の忙しさからは考えられないくらい暇で。
「香取くん?」
「はい」
「今日はもう上がっていいよ」
「えっ?」
「彼女、デートに誘ってあげなよ。LINEとか交換したんでしょ?」
「そりゃあ、まぁ……」
香取くんの顔が赤くなった。
なんか初々しいなぁ。
俺にもこんな初々しさあったかなぁ……。
「えー!香取くん、彼女いたの?」
高森くんが大声で叫ぶ。
「今日、出来たんだよね。しかもJKの彼女が」
「ちょ、オーナー!」
「照れなくてもいいじゃん。さっさと彼女に会いに行って来なよ」
「えっと、じゃ、じゃー……行って来ます……」
香取くんは照れたようにそう言ってキッチンを出て行った。
「高森くんは今日は俺と飲みに行こう?」
「えっ?いいですよ。オーナーにはアリスちゃんがいるじゃないですか」
「アリスには連絡しとくから、飲みに付き合ってよ」
「別にいいですけど……」
「決まりね」
今日は朝からあんな事あって、家に帰りたくない気分だった。
ゴメンね、アリス。


