夕方。
ニュースを見ておったまげた。
さっきのスキンヘッド男性が事故死したと言っていたからだ。


あんなに元気だったのに……
俺はたまらす泣いていた。


(――みずほ、あの時言いたかったのはこのことか?)

あの男性のしていたゴールドスカル付きチェーン。
あの中に封じ込められていた記憶を思い出して、俺はワナワナと震えた。


それはみずほを死の淵に追いやった邪悪なパワーにも似ていた。


あのダイイングメッセージを俺は誰かに伝えなくてはいけない。
きっとそれが俺に課せられた使命なんだと思った。




 「何故だ!?」
叔父さんが奇声を発した。
どうやらうたた寝をしていたらしい。
目の前のテレビ画面に映っていたスキンヘッドを見て驚いたようなのだ。


「コイツ、さっきのヤツだよな?」
質問を俺に振る。
俺は頷くことしか出来なかった。


「なぁ瑞穂どうする? 手打ち金貰っちゃったよ。返さなくちゃダメかな?」
頭を抱えたお邪魔が言った。





 依頼人の住所は解っていた。
でもそれは東京だった。


「どうして此処に来たのかな? 何で叔父さんのこと元刑事だと知っていたのかな?」

俺は矢継ぎ早に質問した。


「そんなこと俺が知る訳がないだろう」
叔父さんは当惑気味だった。




 スキンヘッドの頭が災いしたらしい。
とリポーターが説明していた。
そして以前も似たような事件があったこともひけらかしていた。


(――似たような事件!?)俺はさっき垣間見た、彼のゴールドスカルを思い出していた。


(――もしかしたらまだ未解決なんだろうか?

――そう言えば木暮に会ってないな)

俺は一度木暮を訪ねなくてはいけないと思った。


俺が感じたアイツの兄の意識を伝えなくてはいけないとも思っていた。