そして猫山君も気持ちいいのか私が頭を撫でている間、瞳を細めるものだから、ますます猫にしか見えない。



可愛い。

何だか自分が猫を飼っている気分になってしまい、頭を撫でるのはやめる機会を失ってしまった。


猫山君も、鬱陶しいからやめろ。ぐらい言ってくれてもいいのに、ストップの合図は一向になく、完全にタイミングを失った私は、ただ猫山君の頭を撫で続ける。



そう言えば、どうして猫山君が私に凭れて寝ていたのか、スッカリ聞くのを忘れていて、この状況で聞いてもいいものかと考えていれば。


「……ま…え、」


先に猫山君が口を開いてしまい、私の質問は自然と後にまわる。


「え?」


よく聞き取れなくて、もう一度聞き返した。