はぁー、昨日は本当に大変な目ににあったよ。
これからは、絶対食べない。
もう、あんな目にはあいたくないからな。
はぁー。
「未花〜?」
「空!」
ぱぁーと!明るい顔をしながら、未花が木から飛び降りてきた。
何も知らない、未花さんよ…俺がどんな目にあったか教えてやろうか!
「ねぇねぇ!聞いて!聞いて!」
かなりテンション上がってますね…
こっちがどんな気持ちかわかってんのかよ。
「あのね、もうすぐお祭りあるんだよ!この木にみんなお祝いするだよ!」
俺の目の前で目を輝かせてそう言う。
「祭り?あぁ、あれか」
「そう!お祭り!行きたい!」
は?今なんて?
「お祭り行きたい!」
何を考えんてんだか、目を輝かせて…
「でも、この木から離れられるかな?」
「は?なんで?」
どこにでもいけんだろ、いいよな自由で
「今まで何回か試したけど、この木から離れられなかった…」
「そうか…」
しょんぼりしている未花を見ていると、
なんかうじうじしてくる。
なんだ、なんなんだ!この気持ちは!
「今まで、お祭りがあっても木の上から祭りの光を見るくらいしかしてない…」
う、なんなんだ!マジで!
「なら…俺が連れてってやるよ」
「え?」