暇なヤツだな~と思いながら時計に目がいくと、一時を回っていた。

「やっべー間に合わない」

そう言って上木は急いで洗面所に向かった。

そして約束の時間は過ぎてしまったが彼はあるビルの前に立っていた。

見上げると太陽の光が眩しくてどのくらいの高さなのかわからない。

「15階だよな…」

と小さく呟き、ビルの中に入った。

昨夜は来ないと思っていたのに、来てしまっていた。