美男美女カップル
…なんて素敵な響きっ!
あたしも、美女って言われてみたいよ。…お世辞でもいいから。
「ねぇ!藍くん達の溜まり場って、何処にあるのっ?空が咲元くんに、会いたくて仕方ないみたいなんだぁ〜♪」
あ、会いたくて仕方ないっ…!?
何か、話盛られてない!?
「沖田ってやっぱり、凪裟のことが好きなんだ?」
「そーみたいだよっ☆」
なーにが「そーみたいだよっ☆」よ!
しかも"☆"なんて付けちゃって…。
「あのさ。あたし、咲本凪裟のこと嫌いだから。ただ、まだ借りを返してないから…。それだけが、心残りなだけだからって…。何よその、冷たい目線は」
夢歌と橘藍兎は、二人揃ってあたしをジーっと見てきた。
「だって空が、嘘ついてるから」
夢歌の言葉に、頷く橘藍兎。
「凪裟は、本気だと思うけどなぁ」
「何に本気っ!?」
「はぁ…、もういい。溜まり場には、凪裟の他に、大我もいると思うよ」
「停学中なのに?」
コクリと頷く橘藍兎。
