「あたしは、凪裟と話したい…。って、何言ってんだろ。あたし」
「空…」
咲本凪裟があたしの中で、大きなものに変わってるような気がする。
何でかはわかんないけど、日に日に大切になっていってる。
「じゃあさ、凪裟に会いに行ったら?」
「神宮寺くん!」
後ろを振り向くと、神宮寺くんがドーンと構えてた。
後ろに、他学年の先輩方がいるけど(女)。
やっぱ、モテるんだねぇ。
って…
「会いに行くって、一体どこに!?」
「おっ、食い付いたじゃん。凪裟はここ毎日、俺等の溜まり場に居るから。そこに行ったら、会えると思うぜ。んじゃ、夢歌チャンバイバイ」
「バイバイ♪」
神宮寺愁は、他学年の先輩方を引き連れてどこかに行ってしまった。
それよりも「夢歌チャンバイバイ」って何よ。
あたしにはバイバイは無いのかよっ!!って、心の中で怒ってみる。
夢歌も暢気に「バイバイ♪」って返してたし。
