「アイツ意外と強くてさ、ちょい手間取った」

「凪裟が…」


「ん?」と咲本凪裟は、あたしに近付いてきた。


「凪裟がケガするんだったら、銀髪ヤンキーなんか殺らなくていいのに…」


今のあたしの言葉を聞いて咲本凪裟は目を見開き、夢歌は…爆笑してる。


「空って、んなキャラだった?」


あたし、咲本凪裟に心配されてる?


"凪裟がケガするんだったら"…って、あたしが咲本凪裟のこと好きみたいじゃん!


昨日のことで、嫌いではなくなったけど…好きでもな…


あたし、もしかして…


咲本凪裟のこと、気になったりとかしてるの!?


あ、ありえない…。


「今のは無かったことにして」

「却下。まさか俺が、空に大切に想われていたとはな」

「それっ、誤解だから!」


あたしがそう言うと、一気に機嫌が悪くなる咲本凪裟。


こ、怖いです。