ジーッとあたしを見て、言葉は一切発しない。
あたし、変なこと言ったかな…?
「なぎ…キャア…!?」
え、え、えーーーーっ!!
あたし今、咲本凪裟に抱き締められてる…!?
「ごめん。もう少しだけ…もう少しだけ、このままでいてもいいか?」
「…うん」
あたしも咲本凪裟の背中に手を回し、力いっぱい咲本凪裟を抱き締めた。
"ありがとう"って言う、気持ちを込めて…。
★。.・゚'。.・゚'。.・゚'。.・゚'。.・゚'★
「昨日、大丈夫だった?」
あたしが教室に着くと、夢歌はもう来ていてあたしに向かって走ってきた。
「凪裟が来てくれたから、大丈夫だったよ」
銀髪ヤンキーに、初めてを奪われなくて済んだしね。
「そっかぁ…。よかった。…ん?なぎさ、凪さ…凪裟!?
へぇ〜。呼び捨てするくらい仲良くなったんだぁ?」と夢歌は、ニヤニヤしながら聞いてきた。
