ガタッ


「空、どこ行くん?」

「一人になれる場所」


あたしはそう言って、教室を後にした。





「あぁ、やっぱここはいいねぇ」


一人になれる場所と言って、思い付く場所は校舎裏しかなかった。


校舎裏は、普段から生徒が来なくて、凄く落ち着くんだよね。


「咲本凪裟と神宮寺愁って、ただの変態だな」


まぁ、前から分かってたことだけどさ。


まさか教室で、あんな話をするなんて…。ドン引きしちゃったし。


「沖田空…?」


あたしがぼーっとしてると、後ろから優しい声が聞こえてきた。


振り向くとそこには、咲本凪裟の仲間・橘藍兎(タチバナアイト)が立っていた。