「なぁ、凪裟」

「んだよ?」

「あれって、北中の不良じゃね?」


よくみればそうだ。


北中の不良は、ここ最近この街を荒らしている。


まぁ、俺も言えねぇけど。


「あんなのに絡まれてたら、橘ヤバイかもな」

「…だったら、助けるか?」

「はっ!?」


大我は驚いてる。


そりゃ、そうだろうな。


俺がこんなこと思ったことなんかまぁないしな。


「橘、どーせ一人じゃ出来ないだろ?だったら、助けてやりゃいいじゃん」

「…凪裟が言うんなら、仕方ねーな」


俺がこの時こんなことを思わなかったら、藍兎と愁とつるまなかったと思う。