すぐ唇は離れたけど、あたしはとても長い時間に感じた。


「ここさ、俺の思い出の場所なんだよな」

「思い出の場所…?」

「あぁ」


咲本凪裟は目を細めて笑いながら、話し出した。



★凪裟side


俺がアイツらと出会ったのは、中学の入学式の日だ。


俺が入学した中学は、ここら辺の中学の中じゃ1、2を争うくらいのバカの集まりだった。


俺もその中の一人。


入学してから、毎日のように同じようなやつと夜遊びをしていた。


その中に、大我はいた。


その頃から俺は大我には心を開くってゆーか、まぁ大我とよくいた。


初めて酒を飲んだときもだし、初めて煙草を吸ったときも大我といた。


俺と大我は、"悪友"ってやつだな。