打ち上げが終わった次の日。
伴くんが朝、となりの席に座り、わたしを見て言った。
「おす」
たぶん、わたしから挨拶しないのが珍しいから自分から挨拶したんだろう。
「…おはよ」
軽く笑い、わたしは言った。
そしてすぐにゆいの席へ向かった。
「ゆいー、宿題みせてー」
「いいよー…ってあんたが宿題やってきてないの!?どーしたの!?」
「いやついつい忘れちゃって!」
うそ。ほんとは宿題なんて終わってる。
ゆいの席へ行く口実を作りたかっただけ。
「ふーん…はい、宿題。なんかあったらわたしに言ってよ?」
わたしが変なことに気づいたのか、心配そうにそう言った。
「ありがと…」
けど、ごめんねゆい。
ゆいには心配かけたくないから、言えないよ。

