「伴のやつ…連絡してくれねーの?」
藤原くんは心配そうに聞いた。
わたしはただ頷いた。
「連絡こないのがなんやねん!俺なんか大好きな人に会いたくても会えないんやぞ!」
「え!?修也くんって彼女いるの?」
ゆいが意外そうに見る。
「ちょ、そーゆー言い方やめてくれやー。彼女なんかいらないっちゅーねん!
おれの大好きな人は父さんと母さん!
……引くやろ!?」
修也くんの親は2人とも亡くなったと言ってた。
そうだよね、連絡取れないどころかこの世界にいないんだよね。
伴くんは生きてる、それだけでも幸せじゃんか。
「引かないよ。全然引かない!
修也くんありがとう!!」
修也くんは満足げに笑った。
「どういたしまして」

