「警戒心がいつもより倍増している」
「またいじめられたのか」
何度もうなずいたあと、服にしがみついた。支樹と二人でいると、ろくなことがない。
「堂々と嘘を吐かないの。俺がいじめなんてバカな真似をしないことは二人とも知っているだろう」
よくもまあ、いけしゃあしゃあといえたものだ。兄とじっと見やっていると、何その目?とでも言いたげにしていた。
「ほらっ、こっちに来い」
親しげな表情で私を呼んだ。どうしようかと悩んだが、素直に従った。互いに見つめあったまま、何も話さなかった。私たちの様子を眺めて痺れを切らしたのか、いつまでそうしているつもりだと声を発した。すぐに目をそらしたが、そのとき視界の端に見えたのは意地悪な笑顔でいる支樹だったが、見ていないふりを貫いた。
「近いうち、二人で出掛けようか?」
「だめだ」
いきなり兄が割り込んできたので、明らか不機嫌になった。
「あの、支樹。ごめん、もうすぐテストが始まるから無理なの」
あと二週間で中間テストが始まる。学校でもそのことで頭を抱える生徒が多い。
「テストが終わって、高得点を取ることができたら、ご褒美をやる」
「何点以上?」
「うーん、八十点以上。どう?」
「わかった。やる」
「一教科でも点数を取れなかったら、琴音の負けだから」
「またいじめられたのか」
何度もうなずいたあと、服にしがみついた。支樹と二人でいると、ろくなことがない。
「堂々と嘘を吐かないの。俺がいじめなんてバカな真似をしないことは二人とも知っているだろう」
よくもまあ、いけしゃあしゃあといえたものだ。兄とじっと見やっていると、何その目?とでも言いたげにしていた。
「ほらっ、こっちに来い」
親しげな表情で私を呼んだ。どうしようかと悩んだが、素直に従った。互いに見つめあったまま、何も話さなかった。私たちの様子を眺めて痺れを切らしたのか、いつまでそうしているつもりだと声を発した。すぐに目をそらしたが、そのとき視界の端に見えたのは意地悪な笑顔でいる支樹だったが、見ていないふりを貫いた。
「近いうち、二人で出掛けようか?」
「だめだ」
いきなり兄が割り込んできたので、明らか不機嫌になった。
「あの、支樹。ごめん、もうすぐテストが始まるから無理なの」
あと二週間で中間テストが始まる。学校でもそのことで頭を抱える生徒が多い。
「テストが終わって、高得点を取ることができたら、ご褒美をやる」
「何点以上?」
「うーん、八十点以上。どう?」
「わかった。やる」
「一教科でも点数を取れなかったら、琴音の負けだから」

