聖蝶魔法学園Ⅰ【完】




「やっぱ、澪ちゃんに“ゴトナ”のこと言ったほうがいいよね?」





やっぱ唯斗はそう思うか.....

でも、



「いや、ギリギリまで待とう。」



「え!?なんで!!」



「澪にはまだ荷が重すぎるかもしれねえ。」




澪のあどけない笑顔を見ているとそう思う。それに、あのこともあっからな。



あのこと・・・・俺の力のことを知ってるのは唯斗、日向、達樹の3人と親しかいねえ。





「・・・・ああ、そういうことね。分かった。澪ちゃんにはまだ言わないでおくよ。」




「ああ、頼む。」





俺はそう言って澪の部屋に向かって歩き出した。




「棗!・・・・・棗も普通の幸せを求めていいんだよっ。」





後ろから聞こえてきた唯斗の声に振り返ることなく・・・・・