「やっぱ、澪ちゃんに“ゴトナ”のこと言ったほうがいいよね?」
やっぱ唯斗はそう思うか.....
でも、
「いや、ギリギリまで待とう。」
「え!?なんで!!」
「澪にはまだ荷が重すぎるかもしれねえ。」
澪のあどけない笑顔を見ているとそう思う。それに、あのこともあっからな。
あのこと・・・・俺の力のことを知ってるのは唯斗、日向、達樹の3人と親しかいねえ。
「・・・・ああ、そういうことね。分かった。澪ちゃんにはまだ言わないでおくよ。」
「ああ、頼む。」
俺はそう言って澪の部屋に向かって歩き出した。
「棗!・・・・・棗も普通の幸せを求めていいんだよっ。」
後ろから聞こえてきた唯斗の声に振り返ることなく・・・・・

