『達樹君大丈夫??』
私はすぐ、後ろにいる達樹君の駆け寄った。
「澪・・・」
達樹君はちょっと震えていた。
でも、もう無表情ではなくなった。
「澪、ごめん。・・・・俺が澪のこと助けなきゃいけなかったのに・・・」
『全然そんなことないのに・・・』
私の声が達樹君の届いたのかはわからない。
それから少し沈黙が続いた。
最初に口を開いたのは達樹君だった。
「俺さ・・・この能力が・・・嫌いなんだ・・」
『えっ?』
「聞いてくれるか・・・?俺が女嫌いに・・・いや、人嫌いになった話。・・・澪なら大丈夫だと思ったから・・・」
『う・・うん。』
一生懸命話してる達樹君に“何が大丈夫なの?”とは聞けなかった・・・

