聖蝶魔法学園Ⅰ【完】



『達樹君大丈夫??』



私はすぐ、後ろにいる達樹君の駆け寄った。



「澪・・・」



達樹君はちょっと震えていた。

でも、もう無表情ではなくなった。




「澪、ごめん。・・・・俺が澪のこと助けなきゃいけなかったのに・・・」


『全然そんなことないのに・・・』




私の声が達樹君の届いたのかはわからない。


それから少し沈黙が続いた。






最初に口を開いたのは達樹君だった。




「俺さ・・・この能力が・・・嫌いなんだ・・」




『えっ?』



「聞いてくれるか・・・?俺が女嫌いに・・・いや、人嫌いになった話。・・・澪なら大丈夫だと思ったから・・・」



『う・・うん。』



一生懸命話してる達樹君に“何が大丈夫なの?”とは聞けなかった・・・