月ノ光




少しの静寂が冷たく広がる。

「――なぁ、黒羽家が貴族でなくなったのは、何故だと思う?」

そして静寂の中、祐の疑問に答えようともせず、黒羽先生が口を開いた。


300年前、私が生まれた頃……。

残念ながら、当時の私はまともな教育はおろか家から出ることすら許されていない。

黒羽家の名前も記憶には無い。