月ノ光




「あぁ、正確には、黒羽家の屋敷さ。黒羽家の長男は、『大和』と名付けられることが掟で決まっているから、父も祖父も『大和』だ。

……300年と少し前、曾祖父の時代に黒羽家はある程度名のある貴族から、ただの平民へと成り下がった。その時、この館は名前をそのままにして星宮学園長に買われたわけだ。」

黒羽先生は、瞳の奥に怒りを込めているようだった。

なるべく面に出さぬよう、静かな怒りを。


「それで、俺たちを此処に呼んでどうするつもりだ?」

雅の声にも、また違う怒りを感じる。