月ノ光




いつも通りに挨拶を交わすと、

「……なんかあった?」

桃香が私の顔を覗き込んできた。

寝不足による疲れでも顔に出ているのか、桃香に感づかれてしまったらしい。


何か――「月ノ書」の事を言うべきか一瞬迷ったが、

「大丈夫、何でもない。」

私は嘘を吐いて、平静を装う。