その中でも目に留まったのが―― -コンコンッ 小さく響いたノック音が、私の意識を本から放した。 「月華、起きてる?」 ドアの向こうから桃香の声がする。 「ええ、今開ける。」 私は「月ノ書」を隠すように、引き出しの中へと入れてから、ドアを開けた。 「おはようございます、月華。」 「おはよう、二人とも。」