本の神聖さが、穢れを遮断しているようだ。 「……月ノ神、か。」 月光が指示していたこと、あの淡い光に包まれていたこと。 月ノ神――母が何かを伝えようとしているように思える。 何はともあれ、読んでみよう。 一呼吸置き、表紙を開く。 「――……これは―――。」 ―――― ――――――― ―――――――――