月ノ光




「月華、もしかして……。」

ハッとした愛含め、ここまで来るとみんな分かったようだ。


私は頷き、原作を箱の中に入れて蓋を占める。

手を添え、静かに息を吸い、魔力を送り込む。

「――星霜ノ流レ――退――。」

呪文を唱えても、箱にはなにも変わりはない。

が、蓋を開ければ、あの薄汚れた原作の本ではなく、真新しい一冊の本が入っている。


「三百年の時を戻してみた。つまりこれは、書かれたばかりの原作そのものというわけだ。」

本を取り出し、みんなに見せる。