なんて私が真顔で見つめて言うもんだから、那智もどうしたらいいのかわからなくなっちゃったみたいで、


「んあー早く帰るよ!ばか!///」


って私のまっすぐパッツンにしてある前髪を両手のひらでぐしゃぐしゃにして、先へ走って行った。



うわー…やばいな…


伏せた顔が、髪から少し見えた。


赤くなった色白の肌が綺麗で、


もっと赤くしたくなった、ってなんか卑猥な表現だけど


無邪気に前を走る那智を

追いかけて
捕まえて


あの柔らかい髪と一緒に

あの色白で小さな顔を

両手のひらで包み込んで


そして……


高鳴りすぎた心臓が予感するその続きを、


私の理性が押さえつけて止めた。


私は我に返って


前髪を直しながら、那智を走って追いかけた。




____もう…駄目だ




気づいてしまった





私は…那智が好き…





新しい扉が、開く






はじまる