「ショウ、着いたぞ、起きろ」

目を覚ますと

お姉さんがまだ一緒に居た

お部屋もお家じゃなかった

「ショウ、パパは今日ビールを飲んでお家まで運転出来ないから今夜はここにお泊まりだ」

とパパは言った

寝起きで頭がボーっとしてるからかな

ぼくには何が何だか良く分からなかった

「何でお家じゃないの?お家に帰りたいよ、ママに会いたいよ」

そう言うのを我慢して

ぼくは目の前にあったお布団にゴロンとして

そのまま眠った


「ショウ、朝だぞ、起きろ」

パパに起こされた

お家じゃない

ああ、そうか

昨日はここにお泊まりしたんだ

早くお家に帰りたい

ママに会いたい

いつになったら帰れるんだろう

パパに聞きたかった

でも昨日何度も言ったのに聞いてもらえなかった

だからぼくは黙ってパパについて行った

もうすぐお昼みたいだ

「お腹空いただろ?ご飯食べに行こうか」

ぼくはお腹空いたのかも分からなかった

ただ早くお家に帰ってママに会いたかった

だからまた早く食べた

味なんて分からない

ただ早く帰りたかった