帰り際、

アナタと目が合った。

それだけで、何もなかった。

彼女と目が合った。

『おう』

アナタは言った。

ほら、私じゃなくて

あの子。

きっと昔の私なら

泣いていた。

私、強くなった?

もう、あの頃には戻れないと

分かっているから。

強くなりたかった。

アナタのために

泣くのはやめた。

自分を想ってくれる人の

ために涙を流す事にする。