花色の月


頬をふんわり赤く染めた花乃が、プイッと向こうを向いてしまいました。

それでも、しっかりと繋がれたままの手が可愛くて、思わず口元が緩んじゃいます。


そのまま私の手を引いてたこ焼き屋の列に並びました。


少し後ろから見る花乃の髪は、ふんわりとした花乃の髪を生かして結い上げてあって、うなじが余計に色っぽい。

この髪型にしてくれたであろう明美さんに、心からお礼と恨み言を言いたい気分ですね。


何故かって?当たり前じゃないですか。
こんな可愛らしくも色っぽい花乃を見れて嬉しい半面、この姿を回りの男共も見ているのかと思うと……



「……いくつにする?」


「はい?」


「何個入りのにする?」



あぁ、花乃に見とれていたら、いつの間にか順番が来ていたんですね。



「他にも沢山食べるんでしょう?六つ位で良いんじゃないですか?」


「おじちゃん、六つの下さい」



私の言葉に、コクンと頷いて鉢巻きを巻いたおじさんに注文をしています。

さて、後は何を食べましょうかね?