花色の月


「あっ、箱開けよう?」


「えぇっ!?俺が来た理由より荷物なのー?」


なんて煩いんでしょう。

手拭いは……



「ちょ、ちょっと!何をする気ー?」


「黙って頂こうと思いまして」


猿ぐつわって言うんですか?
口に手拭いを詰め込んで、その上から手拭いで塞ぐって言う……



「那月さん、知花さまからだよ?」


「十夢からですか?なんでしょう」



心当たりがありませんね。

花乃の隣に行って箱を見ると、差出人は月守桜介になっている。



「でも、これ知花さまの字でしょ?」


「そうですね。桜介が十夢に荷物を頼んだんでしょうか?」



首を傾げながら、段ボール箱からガムテープをベリベリと剥がしました。



「きゃあ!?」



間違いなく、差出人は十夢ですね。

開けた途端に飛び出して来た蛙のおもちゃに、ビックリした花乃が可愛い声をあげています。


「さて、奴へのお仕置きは何にしましょうね」


それにしても、いたずらの質が小学生から成長が見られませんね。

精巧に作られた本物そっくりの雨蛙と、赤蛙をつまみ上げると、手持ち無沙汰にうろうろしていた克彦にぶつけてやりました。



「ぉわっ!?か、かえるーっ!!」


可愛くない声ですね。

そう言えば、こいつは蛙が苦手でしたっけ。

いいタイミングで家に居ましたね。