花色の月


「…ぁ……ここ…廊下なのに………」



そんな可愛らしく頬を染めて言われたら、もっとやってくれって聞こえるじゃないですか。

一旦離れた華奢な肩を抱き寄せて、耳元で囁いた。



「…じゃあ、部屋に行きましょうか?」


「もう……」



この廊下から小桜の間に行った事はないですが、たぶんこっちでしょう。


思った通りの場所にあった部屋の戸を開けると、寝心地の良さそうな布団の上に、ストロベリーブロンドの楓と白くてフワフワなモモちゃんがくっついて丸まっていた。



「ぁ………寝れないですね?」


「座布団に移動したら起きちゃいますかね?」


「フフッ、移しちゃいましょ」



そっと持ち上げても、二匹とも眠りが深いのか安心しているのか、起きる気配がない。


楓はけっこう警戒心が強い方なんですけどね……よっぽどここが気に入ったんでしょう。


それに、今日は大活躍でしたからね。


ゆっくり寝なさいと小さな背中を撫でると、同じようにモモちゃんを撫でている花乃に向き直った。




「花乃……私を…………」



許してくれますか?


許さないと言われたらと思うと、息が止まりそうになって、言葉が続けられなかった。