それにしても…甘いな……
「それ僕の……んっ…」
あぁ、お前のだから返してやるよ。
必死に飲み込もうとする桜介の口内を味わいながら、こんな事で桜介の頭の中を自分でいっぱいにしようと企む自分に苦笑する。
ゆっくりと離すと、飲み込み切れなかった酎ハイが、口の端からこぼれ落ちた。
「…そんな物欲しげな顔するなよぉ。
俺を煽ってんのかぁ?」
「十夢……妬いた?」
「さぁ、どうかなぁ?」
首を傾げて聞く仕草は、他の男がやったらぶっ飛ばしたくなるんだろうが、桜介だと妙に様になる。
素直に返事をしない俺の首筋に顔を埋めながら、クスリと笑った気がした。
…上等だ。そんな余裕があるなら、俺を感じる以外何も考えなられなくしてやるよ。
「…おつまみは……?」
「俺よりも、つまみの方が欲しいのかぁ?」
「っ!…んぁ……十夢を………」
最後の抵抗のように、さっきのつまみの話なんて持ち出すから、つい荒っぽくなっちまったじゃねぇか。
今日は花乃ちゃんも居ねぇし、回りを気にせずに攻めれるな。
しなる桜介の体に、焦らすように紅い花を咲かせると、耐えきれずに吐息を漏らす。
こんなに俺を虜にしたお前が悪い。
「ぁう………と…む……」
物欲しげなその顔は、どこまで俺を煽りたいんだ?
