想われたくて…‐姉と私とあの人と‐

そして、更にその手首を引き寄せて……


抱きしめられたッッ。


「照れなくても、いいのに〜!でも、そこもカワイイ♪
俺ら、絶対うまく行くよね……。」


ハイ!?


この人、ものすごい、勘違い野郎!?


「ちょっと、ホントにやめて。」


あたしは、ユウヤ君の胸元を押した。


でも……


「恥ずかしいの?……大丈夫だよ……。」


そう言って、更に強く抱きしめるユウヤ君。


頭にきた!!


「ちょっとッッ!!ホントにイヤなの!!離して!!!!」


怒鳴ってしまった。


それでも、ユウヤ君は、腕を緩めない。


や、やば……泣きそう……


「やだぁ……離し……て……。」


あたしは、泣きながらも思い切り力を込めて、ユウヤ君の胸元を押した。


すると……


「何で嫌がんだよ!」


ヤバい、怒らせた!?


突然、パッと体を引き離された。


ユウヤ君の顔を見ると、かなり怖い目付きで、ニラんでる。


怖い……ッッ



そう思って、あたしは目をギュっと瞑った。






その瞬間………