「いや…、実はさ、1度彼に別れたいって言われた事あるんだ…。

その時あたしは絶対嫌って言って、繋ぎ止めたんだ。

でも………
最近の彼、辛そうで……。
あたしはもっと、彼の幸せを望むべきなんじゃいかなって思って…。」


お姉ちゃんが、泣きそうなのをこらえているのがわかった。


「そんな………!
だって、お姉ちゃんは彼の気持ちわかってる上で付き合って欲しいって言ったんでしょ?

だったらもっと頑張って彼の気持ち、動かしてよ!」

あたしは、ムキになってた。

別れてほしく無いから。


「ありがと、星来。

星来の応援してくれる気持ち、すごく嬉しいんだけど……

もう、2年くらいになるの。

あたしが、頑張り続けて、2年近く……。」


「そ…そんなに経つんだ…。」


木下サンに聞いて、2年近く経つのは、知ってた。

お姉ちゃんに、嘘をつくのが辛い。


「そ!だからね、もう無理だろうなぁって…。

もうあたしに彼の気持ちを変えさせるのは……。」


……木下サンも言ってた。

どうしても、好きになれないって……。


でも………


「お姉ちゃん、頑張ってみなよ!もう少しだけ!

人の気持ちなんて、誰にも予知できないよ!?

2年変わらなかったとしても、明日変わるかもしれないんだよ!!

だから……も…う少し……。」


「……星来………。

そうだよね。いつどうなるかなんて、わからないもんね?

ありがと。あたし、もう少し頑張って見るから!

だから、星来……

泣かないで……ッ。」


あたしは、いつの間にか………涙を流していたんだ………。