想われたくて…‐姉と私とあの人と‐

あたしはお姉ちゃんの目の前に、しゃがみ込む。



「お姉ちゃん、あたし、ね。

お姉ちゃんより幸せになりないなんて、思った事は無い!

一度も無い!

むしろ……

ずっと、思ってきた……

あたしがお姉ちゃんより幸せになるなんて、許されないんだって。


だから、木下サンの事も諦めてた。


だけど……今日やっと、わかったの。

自分の想いを、大切にしなきゃいけないって。


もちろん、お姉ちゃんの想いも、大切だよ?


だって……あたし……

お姉ちゃんのこ……と……

大好きだも……」



泣いちゃいけないって思ってても



勝手に涙が溢れ出る……。



そんなあたしの身体を……



暖かい温もりが、包み込んだ。