想われたくて…‐姉と私とあの人と‐

―星来Side―




暫くの沈黙の後、木下サンが、ゆっくり話し始めた。


「……星来から、突然メールが来て……そっから音信不通だし……

と思ってたら……北川サンから電話来て……

気付いたら……家、飛び出してた。

お母さんが、上がらせてくれて

実来の部屋の前に来たら、怒鳴り声が……。」 


そこまで言うと、木下サンは……


あたしの身体をベッドに座らせた。


そして……


“フ――――――……”


と、深く息を吐き……




「実来……」



お姉ちゃんに、向いて




「俺は……星来が好きだ。」




力強くそう言った。