――コンコンッ 


あたしは一人、お姉ちゃんの病室の前まで来た。


お父さんとお母さんは、下の受付のイスで待ってる。


「二人でちゃんと話しなさい。また四人仲良く暮らしていく為に。」


そう背中を押してくれた。





「……はい。」


お姉ちゃんの声がして、ドアを開けると


「星来。待ってたよ!」


ニコッと笑って迎えてくれた。


さっきは乱れてぐちゃぐちゃだった布団も、お姉ちゃんの顔も……


今は綺麗。


そんな姿にまた涙がでそうになった。


どうして笑ってくれるの?


一番つらいのは、お姉ちゃんなのに……。


あたし、泣いてなんか居れないね。


お姉ちゃんは、強い。


あたしも大好きなお姉ちゃんの様に、強くなりたい。