「星来。こんな所に居たのか。」


どれだけの時間が経ったのか……


気付くとお父さんが立っていた。


「戻ろう、星来。お姉ちゃんがお前と話しがしたいそうだ。」



え?


「お姉ちゃんが?」


「ああ。」 


「でも、あたし……っ」


「大丈夫だ。実来も、星来も強い。きっと、乗り越えられるはずだ。

お父さんが言うんだ、間違いないぞ?」


お父さんは、あたしの頭を撫で、ニコッと笑った。 


「お姉ちゃん、どうなっちゃうの!?お金だってたくさん掛かるでしょ!?」


あたしは、思う事全てを、吐き出した。


「お金?……バカだな、星来は。そんな事は、考えなくても良い。第一、工事をしていた会社が負担するんだよ。」


「そうなの?」


「ああ。落としたのは、向こうの責任だからな。」


そうなんだ……。