月明かりが辺りを照らしている頃、
二つの影が京の中を動き回っていた。
刀を持ち、まるで獲物を狩る獣の様に。
「やっと見つけた。君、中々しぶといね。でも、僕達から逃げれるなんてまだまだ詰めが甘いよ。」
「ひっ!何卒命だけは!この通り!」
浪士は、カタカタと震えていた。
「そんなに震えなくてもいいじゃないか。俺達は、君に聞きたい事があるんだ。勿論、答えてくれるよね?」
青年はニコニコしていたが、目が笑っていなかった。
「き、聞きたい事はなんだ!」
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