その手を矢野に掴まれた。




「離してよ!優しくすんな!」




「しぃ、聞いて、俺の話」




もうやだ。手錠を見られてもいい。
こいつと一緒にいることが嫌だ。



掴まれた腕を振り払って繋いでた手も離す。痛いけどそのまま千切れて欲しくて矢野と反対側に引っ張った。




「ちょ、しぃそんなことしたら赤くなるから、やめろって」




「離れてよ。千切れてよ。あんたとなんて一分一秒一緒にいたくない!」




「しぃ!」