「あっ、ごめん。なんだっけ?」




その矢野の声にカップルの女の子が気づいた。


あたしたちにどんどんと近づいてくる女の子。近くにくればよくわかる。


この子、あたしにそっくり。




「あっ、やっぱり樹だ。似てるなと思ってたけど声聞いて確信した。久しぶり。元気だった?」




「・・・うん。そっちは?彼氏?」




「そう。同じクラスの子。樹も彼女?」