「細かいことは気にするな。じゃ本題に入るとするか。俺がお前らをここに呼んだのは・・・話しておこうと思ったことがあったからだ」



「何よ、あたし、今譲の話をまともに聞ける神経持ち合わせてないから」



「樹のことだろ。言ってなかったかもしれないが、俺と樹は同じ中学だった。だから俺は詩織のことも知ってる」



何、それ。あの元カノさんの話をあたしは聞かされるわけ?意味わかんない。


その話、今、一番聞きたくないわ。



「そんな話なら帰る。あたしは冷静にそんな話を聞きたいわけじゃない」




イライラが収まらない。立ち上がって譲に背を向ける。やっぱりこいつ、無神経。いや無神経過ぎにもほどがある。